こんにちは、楢戸です!
本日は、東京都武蔵野市のHマンションにて雨漏りの調査・診断をさせて頂きました。
「屋上のコンクリートが劣化して、ひび割れなんかもある」
とのご相談です。
なんでも最上階のお部屋の天井から雨漏りがあり、照明器具に中にも雨が入り込んでしまってるとの事。
現状のヒアリング
まず現場調査に入る前に、状況確認のたヒアリングを行います。
- 防水改修を行わずどのくらい経過しているか
- 現段階で雨漏りは発生しているか
- 漏水が始まった時期
- 降雨後、漏水開始までの時間および降雨終了後の継続時間
- おおよその漏水量
- 漏水が生じる条件(降雨後、風速、風向等)
- 漏水による被害の状況
まずは上記の点を事前に確認させて頂きました。
すると、1月・2月の大雪の影響もあってか、そのくらいの時期から雨漏りが顕著に出てしまっているそうです。
また、某メンテナンスメーカーに現場を見てもらったところ、記録的な大雪の影響などで、排水口に汚れや葉っぱが詰まったりして、一時的に増水してしまい逆流したのではないかと説明を受けたとのこと。
お客様自身もインターネットで調べたようで、その調査した業者が信じられず、別の箇所からの雨漏りがあるんではないかと思っていたそうです。
このお客様のヒアリングを元に、仮説を立てて実際の調査に入ります。
アスファルト防水層のひび割れや目地の浮き
まず、全体を目視検査にてチェックからスタート。
調査段階で原因となる箇所を予測して見つけ出していきます。
既存の防水層は、液状とシート状アスファルトを組み合わせたアスファルト防水です。
そこで一番目立っていたのは、防水保護層、表層が劣化している部分。
こちらは紫外線や風雨の影響で徐々に劣化したものと思われます。
また、防水層の保護層が劣化し目地部分の浮きや、ひび割れ等がみらました。
そしてもう一点気になるポイントが・・。
そこは排水ドレン廻りです。
劣化状態もかなりのモノで施工不良など見受けられました。
こちらのドレンまわりの防水に口開き、ひび割れなどがあり雨水が侵入した形跡が見受けられました。
このまま放置してしまうと躯体のひび割れ・脆弱部やドレンと躯体の取り合い箇所などから階下へと雨漏りする可能性が大です。
調査結果
今回の雨漏りは、アスファルト防水のひび割れ、目地の浮き、排水ドレン廻りの劣化が引き起こす漏水です。
このまま放置したままにしてしまうと、建築構造にもダメージをきたす可能性があるので早めのメンテナンスが必要です。
劣化の状況としては
- 伸縮目地材の飛び出し
- アスファルト防水の表面劣化(ひび割れ・剥がれ・浮き)
- コンクリートに亀裂が入っている
- 排水ドレンの劣化
など、多数の補修必須箇所が見受けられました。
今回は、新しい防水層を構築がベストだと判断し、ウレタン防水の通気緩衝工法にてこのような浮きなどを最小限にとどめる施工法が良いかと思います。
以上、楢戸がお伝えしました!